ITエンジニアのコツコツ日記

ITエンジニアの雑記です

Google Search Consoleではてなブログのサイトマップが登録されるようになった(2020)

サイトマップが登録されるようになった

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Google Search Consoleはてなブログサイトマップが登録されないことはわりと有名な問題だった。

何をしても登録されない。

独自ドメインで運用している人は登録されているサイトもあったようだが、無料ブログはblog.hatena.ne.jpで始まるせいか、まったくと言っていいほど登録できる気配がなかった。

変化があったのは2020年9月22日

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Googleの検索に引っかからずほぼ諦めていたが、登録しておいたサイトマップが9月22に応答した。

ステータスが「成功しました」に変わっていた。

しかし検出されたURL数は0。

ただ、いままで成功しましたのステータスは見たことがなかったので大きな変化だった。

他のサイトマップも検知された2020年10月08日

登録しておいた他のサイトマップも反応を見せた。

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  • /sitemap.xml ⇒ 「成功しました」 検出されたURL: 9
  • /sitemap_index.xml ⇒「成功しました」 検出されたURL: 9
  • /sitemap_periodical.xml?year=2020&month=8 ⇒「成功しました」 検出されたURL: 4
  • /sitemap_periodical.xml?year=2020&month=9 ⇒ 「成功しました」 検出されたURL: 5
  • /sitemap_common.xml ⇒ 「取得できませんでした」 検出されたURL: 0

正しいとされる sitemap.xmlsitemap_index.xml はともに同件のURL数を検知した。

Googleの検索にも引っかかるようになった。

sitemap_common.xmlはどうも不要なサイトマップみたいだったので削除した。

今後はしばらく様子見

長らくGoogle Search Consoleに登録できなかったはてなブログサイトマップが登録できた。

Googleはてなブログ側の対応かわからないが、長年悩ませてきた問題が解決したことに感謝したい。

引き続き経過を見守ろうかと思います。

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iptables 考え方、設定方法について(入門)

iptablesとは

iptablesLinuxに搭載されているパケット操作のための仕組み。

よく使う方法としてはパケットフィルタとしての使い方で簡単なファイアウォールを作れたりする。

本質としてはパケット操作全般が可能であるため、しっかり作りこめばルータ機能を実装したり、kubernetesDockerのようなコンテナ内通信を実現できる。

iptablesの基礎

iptablesは古くからLinuxに搭載されているパケット操作ツールである。

iptablesはパケット操作の設定をするためのフロントエンドインタフェースであり、実態としてはLinuxカーネルのNetfilterに対して設定を行う。

LinuxカーネルのNetfilterが実際のパケットを処理するため、ここらの関係性を理解する必要がある。

なお、CentOS7以降ではパケットフィルタツールとしてfirewalldが導入されたが、firewalldがやっているのは実はiptablesを操作するだけのフロントエンドツール。

つまり、FirewalldiptablesNetfilter のように内部では操作が行われている。

やはり最終的なNetfilterの理解は避けられない。

iptablesにおける登場人物

iptablesNetfilterのフロントエンドツールであり、iptablesが構想する概念がある。

大きく分類すると以下がある。

  • テーブル(実行操作)
  • チェイン(実行タイミング)
  • パラメータ(条件)

テーブル

テーブルはiptablesで実現する操作である。

指定可能なテーブルは以下だ。

テーブル 説明
filter パケット通過の認可
nat ネットワークアドレス変換(ポート変換可)
mangle TOS(Type Of Service)フィールドの操作
raw NOTRACKターゲットの操作

filterテーブル

filterテーブルはパケットの通過の許可や拒否を行うことができる。

iptablesでパケットフィルタを実現するにはこのテーブルが使われる。

filterは通過の認可(ACCEPT, DROP)に対して、IPヘッダにおけるIPアドレスやポート番号のsourceとdestinationを指定可能だ。

natテーブル

natテーブルはネットワークアドレス変換を行うことができる。

NATが必要なケースは少ないがグローバルIPとプライベートIPの対応付けやNAPT(IPマスカレード)で使われる。

ルータ機能を持たせる必要がある際に使われることが多い。

mangleテーブル

mangleテーブルは TOS(Type Of Service)フィールドと呼ばれるIPヘッダーに含まれるQoS(Quality of Service)を実現するために使われる

filterやnatと比べ使用されるケースは少ないが、IPPBX等でパケットの優先付けや帯域制御を行う場合に使われる。

TOSの書き換えとなるとハードウェアルータ等では対応していないことが多く、ソフトウェア処理だからこそできることでもある。

rawテーブル

rawテーブルはNOTRACKターゲットと呼ばれるIPヘッダーに含まれる追跡マークを除外することができる。

大量のパケットが流入する環境において、追跡マークを除外することで特定の危機への負荷を軽減することが可能だ。

高負荷が想定される環境でiptablesを用いてソフトウェア処理をさせるケースが考えづらいため、ほぼ使われないだろう。

チェイン

チェインはパケット操作を実行する場所(タイミング)を定義する。

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種類 説明
PREROUTING 入力(受信時)
INPUT 入力(自ホスト向け受信)
FORWARD 転送(ルーティング)
OUTPUT 出力(時ホストから送信時)
POSTROUTING 出力(送信時)

チェインは上記の5つあり、目的に合わせて選択する。

自ホスト向けのファイアウォールとしてパケットフィルタしたいならINPUTをチェインとすればいいだろう。

Linuxルータとしてアドレス変換(NATやNAPT)を実現するなら、出力するパケットのアドレスを変えるためにPOSTROUTING時にマスカレード処理を書く。

なお、チェインには適用可能なテーブルが定まっている。

テーブル 利用可能なチェイン
filter INTPU, OUTPUT, FORWARD
nat OUTPUT, PREROUTING, POSTROUTING
mangle INPUT, OUTPUT, FORWARD, PREROUTING, POSTROUTING
Raw OUTPUT, PREROUTING

パラメータ(オプション)

パラメータは指定したチェインとテーブルに対して、細かい条件をしてすることができる。

パケットフィルタであれば、送信元IPや宛先IPを指定して認可を設定できる。

アドレス変換も対象とするネットワークアドレス帯を指定することが可能だ。

NICを複数もつホストであればインタフェースを指定してNIC毎に設定も可能

パラメータ 内容
-p (--protocol) プロトコルの指定(icmp, tcp, udp, or all)
-s (--source) 送信元IPアドレス(ネットワークアドレスも可)
-d (--destination) 送信先IPアドレス(ネットワークアドレスも可)
--sport 送信元ポート番号
--dport 宛先ポート番号
-i (--in-interface) 入力元インタフェース
-o (--out-interface) 出力先インタフェース
-j (--jump) ターゲットを指定(ACCEPT, DROP, REJECT, REDIRECT, LOG)

あとはtcp-flagsとしてSYNやACK等も指定可能。細かいところは公式ドキュメントを参照されたい。

iptables-extensions

iptablesの書き方

iptablesは複数のエントリが記述可能なため、エントリ間の効果の範囲と優先度を意識する必要がある。

エントリの優先順位

iptablesのエントリは上部から順番に適用される。

Chain INPUT (policy ACCEPT)
target     prot opt source               destination   
ACCEPT     all  --  anywhere             anywhere
DROP       all  --  anywhere             anywhere             ctstate INVALID
REJECT     all  --  anywhere             anywhere             reject-with icmp-host-prohibited

上記はCentOS7の例だが、INTPUのチェインにおいてAcceptのエントリがある。

このあとにDROPREJECTが記述されており、これはホワイトリスト形式での記述になる。

もちろんDROPを優先度を上げて、具体的に許可するエントリを書くブラックリスト方式も可能だ。

エントリの操作として--replace--insertがあり、任意の場所で修正変更操作が可能だ。

まとめ

今回はiptablesの設計思想と記述方法について記載した。

iptablesの各エントリの意味とエントリの適用順序を理解することでパケットの処理を理解することが可能だ。

最近だとDockerやKubernetes等の仮想ネットワークはiptablesで実現されており、 ネットワーク障害時の切り分けそしてiptablesを読みれると良いだろう。

CentOS8のMinimalインストール と 使用方法(dnf, nftables)

CentOS8のインストール方法

RHEL(Red Hat Enterprise Linux)系統のOSとしてCentOSがあるが、長らくCentOS7を使っていた。 2019年にCentOS8がリリースされ、徐々に業界でもRHEL8やCentOS8の採用が始まってきているようなので、導入してみた。

構築環境

  • ホスト: Macbook12インチ(Windows10 BootCamp)
  • 仮想化ソフト: VirtualBox6.1.2

CentOS8のイメージ(ISO)をダウンロード

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CentOS8は公式HPからダウンロードできる。

Download

日本サーバでも色々用意されているので好みのところからダウンロード。

理研とかで良ければ以下がリンク。 ftp.riken.jp

CentOS8(RHEL8)からMinimal ISOが無くなった?いや復活したみたい。

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CentOS7を利用していた時は不要なデータもダウンロードしたくないし、インストールもしたくないので、Minimalバージョンを好んで使っていた。

このMinimalはOSを稼働させる最小限のOSSパッケージのみで構成される。

RHEL8ではこのMinimalのISOの配布が無くなったらしい。

RHLE8と同列のOracleLinux8もMinimal版の配布はされていなかった。

CentOS8もMinimalが無くなったと聞いていたような気がしたが、普通にあったのでこれをダウンロードする。

http://ftp.tsukuba.wide.ad.jp/Linux/centos/8.2.2004/isos/x86_64/CentOS-8.2.2004-x86_64-minimal.iso

CentOS8をVirtualBoxにインストール

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VirtualBoxでCentOS8をインストールする。

OSバージョンはRed Hat (64-bit)で、あとは好きなように。

インストーラが立ち上がったら、一通り設定を行う。

といってもMiminalの場合は2か所のみでそれとrootパスワードくらい。

  • SYSTEM: Installation Destination
    すでにディスクにチェックが入っているので、Doneを押す
  • SYSTEM: Network & Host Name
    初期値はNICが有効になっていないので、ここで有効(DHCP)にしておいたほうがいいだろう。

インストール完了後はコンソール画面で操作するのが辛いので、SSH接続する。

VirtualBoxのNATポートフォワード機能を使ってVMに簡単にSSHする

f:id:itkotsukotsu:20200925212209p:plain VirtualBoxVMはホストのWindowsを経由してインターネット接続できるようにNATになっている。

正確にはIPマスカレードによるポート変換を行っている。

VirtualBoxの仮想LANを経由してゲストOSにアクセスすることもできるが、このNATが邪魔してWindowsホストから直に通信ができない。

NAT自体は必要な機能なので、代わりにVMの設定からポートフォワード設定をすることで、WindowsホストのポートとゲストOSのポートをバインドすることで接続性を確保する。

このポートフォワード機能はとても便利だ。なぜHyper-Vにはないのだろうか。

CentOS8の使い方

yumがdnfになった

CentOS8(RHEL8)からパッケージ管理ソフトがyumからdnfとなった。

yumが裏ではPython2系で動作しているのに対し、dnfはPython3系で動作する。

Python2は将来的にも衰退方向にあるため、ここで切り替える判断をしたようだ。

といってもyumとdnfはコマンドの文法に高い互換性がある。

実際yumコマンドは動作するが、実態としてはdnfのバイナリ実行ファイルにシンボリックリンクが張られているだけ。

[root@localhost ~]# ls -l /usr/bin/yum
lrwxrwxrwx. 1 root root 5 Apr 24 15:57 /usr/bin/yum -> dnf-3

なので、dnfを意識しなくてもyumと入力するだけで、dnfを使っていることになる。

しかしdnfに入れ替わったのだからyumと入力するのは卒業したほうがいいだろう。

パケット処理機能のiptablesがnftablesに

iptablesがnftablesに変わったのも大きな変化だ。

今までiptablesでパケット操作を行っていたが、これがnftablesとなった。

nftablesは今までバラバラだったiptablesやその他のネットワーク関連コマンドを共通のコマンド文法で操作できるもの。

ただ、nftablesでもiptablesでも結局はLinuxKernelのNetfilter経由で操作することには変わりない。

iptablesコマンドも実行はできるが、dnf同様にnftablesとして実際は動作している。

[root@localhost ~]# iptables -V
iptables v1.8.4 (nf_tables)

まとめ

  • CentOS8 でもMinimal ISOはある
  • yumがdnfになった
  • iptablesがnftablesになった

そのほかCentOS7のyumリポジトリ上のOSSがいろいろバージョンアップしているようだ。

気になるのはCetnOS8の公式リポジトリDockerがないこと。

Docker公式にもDocker_CEではCentOS8はサポートしていないって書いてあるし。

Qiitaに無理やりCentOS7と同じ方法でCentOS7にインストールしている例があるけど、iptables経由でNetfilter操作したら整合性取れなくなるから、やめたほうがよさそう。

CentOS8が主流になるまでにはもう少し時間かかりそうかな。

HHKBのラバードームを復活させて軽くする方法

HHKBは経年劣化する

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HHKBは素晴らしいキーボードだ。

この前HHKB Professional Hybrid Type-Sを入手したが、異様にキーの打鍵感が軽い。

もともと前モデルであるHHKB Professional2 Type-Sを所持しているが、これと比較するとまるで別物。

公式ホームページを見てもキーの重さも45gで仕様の変化はなさそうだ。

打鍵感を比べても新品で軽いHybridのほうが良い。

分解写真を見るとどう見ても新しいHybridモデルも同じラバードームを使っている。

反発力を生み出すカップラバーがゴム製

HHKBの打鍵感はこのラバードームから生み出されているのだ。

HHKB公式サイトの説明

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公式サイトより引用

このカップラバーがゴムでできているんですよ。

4年たったHHKBはゴムが固くなり、押下圧が55gくらいあるキーボードとなってしまった。

Professional 2も買った当初は軽かった記憶が。。。

固くなったラバードームを柔らかくする

ゴムが劣化して固くなっているので、要はゴムを復活させればよい。

f:id:itkotsukotsu:20200925014558p:plain:w500 https://www.yodobashi.com/product/100000001001990220/

ゴムの復元方法について調べると、上記のラバープロテクトという商品がよさそうだった。

使い方としてはゴムの劣化の保護ではあるのだが、劣化したゴムにも有効ということで、評価が非常に良い。

車向けの製品のようだが、HHKBのラバードームに使っている人なんていなかった。まぁいないだろう。

HHKB Professional 2 を分解

まずはキートップを外す。

ちょっと中身を見せられる状態ではなかったので、掃除してから写真は撮った。

f:id:itkotsukotsu:20200925015008j:plain:w600

f:id:itkotsukotsu:20200925015216j:plain:w600

次に背面を外す。

コントローラ基盤との配線があるので、誤って切らないように気を付ける。

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お勧めはコントローラ側のネジを外し、配線を取らずにとってしまう方法だ。

わりと配線が強くソケットに止まっているので、壊しそうで怖い。

問題のラバードームが登場

ケースを取り外すと、ラバードームが現れる。

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基盤とラバードームは軽い接着剤でくっついているようだが、簡単に取れる。位置固定のため程度だろう。

f:id:itkotsukotsu:20200925015444j:plain:w600

早速ラバードームの反発力を見ると固い。

ゴムが柔軟性を失い、固い動きになっている。

ラバープロテクトをかける

早速ラバードームにラバープロテクトをかけました。

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ゴムを溶かして同化する素材なのが、ラバープロテクトの液がぐんぐんゴムに浸透していきました。

乾くまで時間がかかるが、ラバープロテクトをかけたものを比較すると、全然柔軟性が違う。

弾力はあるし、とても軽い。

一つ試して問題なかったので、全部ラバープロテクトをかけました。

HHKBを元に戻す

分解したのをもとに戻して、HHKBの打鍵感を確かめると、めっちゃめちゃ軽い!

新品のHHKBと比較したらまだ固いが、4年の経年劣化が2年分くらいは戻った感じがした。

押下圧でいうと55h(劣化状態) ⇒ 50 くらいにはなったかな。

まとめ

  • HHKBは経年劣化でラバードームが固くなる
  • ラバープロテクトで柔軟性を取り戻すことができる
  • 交換パーツは今のところ入手しやすいものがない

本当はラバードームの交換品が入手できれば良いだが、量産品がなさそう。

HHKBは使っているうちに劣化するから固くなっていることに気づき辛い。

数年HHKBを使っているのであれば、ぜひラバードームの復活を試してみてほしい。

買った直後のHHKBの軽いタッチに戻せるはずだ。

ThrottleStopでCPUのクロックダウンを防ぐ(サーマルスロットリング無効化)

負荷時にノートPCのCPUクロック数が下がる

ノートPCやタブレット等で高負荷時にCPUが高温になるとCPUの発熱防止機能となるサーマルスロットが機能する。

サーマルスロットリングはCPUのクロックを低下させて、消費電力を抑えて発熱量を低下させるものだ。

一部のPCでは冷却能力が不足し、一定の温度に達するとサーマルスロットが機能し、CPUの処理速度が低下する。

MacbookでCPUクロックの低下の例

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Macbook12インチでbookCamp経由でWindowsを動作させているが、ファンレスPCのためCPU温度が上がりがちなモデル。

少し作業するだけて、CPU周波数が0.9Ghzで張り付いてしまう。

ただ、不思議なことに本体を触ってもMacOSを稼働させたときのように劇熱ではないのだ。

MacOSのではCPU温度が100℃近く上昇を続け、90℃付近でサーマルスロットが機能して均衡が保たれていた。特に動作の低下も感じづらい。

Windows10では全然熱くないのにすぐクロックダウンしてしまう。0.9Ghzまで低下すると動作速度低下を体感できるレベルで、作業に大きく支障がでる。

クロックダウン時のCPU温度

CPU温度を確認すると50℃しかなかった。

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CPUの温度計測はHWMonitorから可能だ。

HWMonitor

高負荷時のサーマルスロットリングが発生しているのに50℃というのはおかしい。

クロックダウン後の冷却後にクロックが再上昇していないように見える。

実はこの現象は超小型PCの GPD Pocketでも発生しており、不当にCPUが低周波数でとどまる症状が出ていた。

CPUのサーマルスロットをThrottleStopで停止する

どうもWindows OSは不当にCPUクロックを低下させたままになる症状がありそうだ。

サーマルスロットリングの動作アルゴリズムが不明瞭だが、ハードウェアレベルでのスロットリング動作とOSのソフトウェアレベルでのスロットリング動作がある。

アプリケーションからソフトウェアレベルのサーマルスロットリングを無効化できるソフトを見つけた。

ThrottleStop f:id:itkotsukotsu:20200922133116p:plain

記事を書いたときは9.2がStableバージョン。 CPUの動作を変更させるリスクがあるソフトなので、Stableバージョンをお勧めする。

ThrottleStopでサーマルスロットリングの停止

ThrottleStopをダウンロードし、zipを展開すれば特にインストーラ形式でないため準備完了だ。

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このソフトはCPUの熱が上昇するため、自己責任で使うよう警告が出る。

ThrottleStop起動後は以下のような画面。

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Settings内で細かい調整は可能だが、サーマルスロットリングのみ無効化したいなら以下を有効にしてアプリケーション下部のTurn Onを押せば良し。

  • Settings -> Clock Mod
  • Settings -> Set Multiplier
  • Settings -> SpeedStep

ThrottleStop起動前(0.9Ghzで張り付き)

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CPUが0.9Ghzでとどまり、CPU使用率は99.1%となっていることがわかる。

CPU温度も54℃で低温だ。

ThrottleStop起動後(2.9Ghzまで上昇)

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ThrottleStopをTurn On後にCPUのクロック数が急上昇し2.9Ghzまで到達した。

これはMacbook搭載のIntel Core m7プロセッサのターボブーストの上限に近い値。

CPU温度も96℃に到達し、サーマルスロットリングの解除に成功したようだ。

ThrottleStop有効時のハードウェアサーマルスロットリングについて

ThrottleStopでサーマルスロットリングを無効化するとCPUの温度上昇が止まらないのではと不安に思うこともあるだろう。 ThrottleStop有効にして、CPUを高負荷にしてみた結果が以下だ。

Intel® Power GadgetでCPU周波数の変化を測定

Intel® Power Gadgetを用いるとCPU温度、周波数の変化をグラフで見ることが可能だ。

Intel® Power Gadget

ThrottleStopを有効にして、CPUに負荷をかけて経過を観察した。

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上記のグラフのPackage Frq0 がCPUの動作周波数だ。

CPUに負荷をかけた直後に周波数が2.9Ghzまで上昇している。

一定期間2.9Ghzを維持したあとにクロックダウンしており、その後は2.2~2.3Ghzで維持された。

これはハードウェアサーマルスロットリングが動作しているためであり、不当なクロックダウンは起きておらず、CPU温度と動作速度の均衡がとれた値に収束する。

Macbook12インチに限っては均衡値が約2.2Ghzなのだろう。

まとめ

  • WindowsOSではOS側の制御で不当にCPU動作クロックが低下する
  • ThrottleStopを使ってソフトウェアサーマルスロットリングの無効化が可能
  • ハードウェアサーマルスロットリングは独立して動作し、安全な温度で動作

Macbookに限らず、メーカの調整が不十分なWindows端末はCPUクロックが低下する症状が多々見られる。

ThrottleStopを使って正常動作に戻すことは可能だが、温度上昇はPC寿命を短くする可能性もあるため、十分注意して運用してほしい。

HHKB Professional HYBRID type-S のレビュー

HHKBは良いキーボード

以前から HHKB Professional 2 を愛用しており、通称「墨」やType-Sの白モデルを使っている。
2019年12月ころに新モデルのHHKB Professional HYBRID Type-Sが発売され、非常に気になっていた。

USB接続のみのHHKB Professional 2 Type-Sの打鍵感は非常に快適であり、脳の思考がコンピュータにダイレクトに伝わる心地よさがある。

それが今回HYBRIDモデルでは、Bluetooth対応し、かつ現代インタフェースのUSB Type-Cに対応している。
さらにキーボード配列を書き換え可能なプログラマブル式に対応しており、HHKB歴史をたどるに非常に大きな進化と言える。

とある機会でこの最高で最高級なHHKB Professional HYBRIDをプレゼントでいただくことができたので紹介する。

HHKB Professional HYBRID type-S

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HYBRIDモデルの化粧箱は以前のHHKB Professional2のものと大きな変化はない。
しかし左上にBluetoothが記載されていた。

f:id:itkotsukotsu:20200906233942j:plain キー配列はHHKBのコンセプト同様に変わらぬインターフェスを貫いている。 Bluetoothモデルなのでバッテリーを内蔵するがこのモデルは単三電池方式。

USB充電方式にしてくれと思うが、どうもバッテリの耐用年数よりも本体のほうが長く設計されているため、交換可能な方式となったそう。それはそれで納得だが、電池の稼働時間によっては賛否が分かれそうだ。

HHKB Professional 2 Type-Sとの比較

気になるのは普段使っているHHKB Professional 2 Type-Sとの差だ。

今回のHYBRIDモデルはType-Sであり、BluetoothとUSB Type-C化した以外変化はないはずだ。 重要となる打鍵部分のキーボードが変わらないからこそHHKBなのである。

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下がProfessional 2 Type-S で上がHYBRID Type-S

打鍵の感覚が軽い

しばらく打鍵して差を感じたのが打鍵の軽さである。
Professional 2とHYBRIDはともに45gの重さのはずが、HYBRIDは45gとは思えないくらい軽い。 また、打鍵音も非常に静かである。

これはProfessional2を使い続けることでキーが重くなっていったということか。
それともHYBRIDは軽いのか。ちょっと新品同士を比較しないと何とも言えない。
好みは軽いHYBRIDである。非常に軽快に入力が可能で良い。

音量に関してはHYBRIDは確信をもってProfessional 2 Type-Sより静かになったと言える。

スペースキーの丸みが違った

キーボードの打鍵部分に関してはProfessional 2 Type-Sと完全に同じと思った。 誰もがそう思うだろう。

しかし、スペースキーに乗せる親指の感覚が違うことに気づいた。。。

そう。スペースキーの丸みが強くなっているのある。

f:id:itkotsukotsu:20200906235054j:plain Professional 2 Type-S のスペースキー

f:id:itkotsukotsu:20200906235154j:plain HYBRIDのスペースキー

これらをよく見ていただくとスペースキー手前のエッジの丸みが違うのがわかるだろうか。
HYBRIDは丸みが大きく、親指を乗せたときに角を感じづらくなっている。

この差がわりと大きく、スペースキーを押す際に垂直に打鍵できるため、消音効果が上がった。
角が親指に当たらず、押してて心地も良い。

不満点

普段ブラウザバックする際は 右Altキーと左キーを押しており、Professional2では右手でこの操作を行っていた。
親指でAltキー、小指でFn、人差し指で左キー という具合である。

しかしHYBRIDモデルではこの同時操作で入力を受け付けなかった。
原因は不明だが、プログラム可能なキーボードとなったため、動作を調整しようと思う。

まとめ

今回はプレゼントでいただいたHHKBであったが、価格は35000円程度で非常に高価である。

しかし、BluetoothやUSB Type-C対応、打鍵感の向上やプログラム可能なキーを考えると、値段の価値がある商品だ。

これからHHKBを購入する人で値段の高さからProfessional2を買おうとする人は踏みとどまってHYBRIDモデルを購入したほうが良い。

5000円程度の違いでわざわざ買いなおしをする人がいるレベルの変化を得ることができるのだから。

また自分でファームウェア更新ができるようになったのも大きい。不具合やキーマップ変更機能が強化されることがあるかもしれない。
できればキーのマクロを登録できるようになると非常にうれしいのだが。

ゲーミングマウスを普段利用したらめっちゃ便利だった Logicool G604

今まで使っていたマウス

私はITエンジニアで普段コーディング作業や単なる社内雑務など、PCで様々なタスクをこなすが、高機能な高価なマウスは今まで使っていなかった。

3000円くらいの安いMicrosoftエレコムLogicoolのやつとか。
こんなやつですね。

ロジクール マラソンマウス M705m

よく使うマウスは一般的な縦ホイールに比べ、戻る進むボタンがついているくらいだ。
この機能で十分満足したし、特に変えたいとも思ったことはない。

ゲーミングマウスの存在は知っており、ボタンをカスタマイズできることは便利と思ったが、なんせ会社のPCにはよくあるカスタマイズ用のツールをインストールできない。

セキュリティにうるさい会社は好きなソフトウェアをインストールすらできないのだ。

なので、便利だろうと思ってもどうせ使えないということで購入の意欲はなかった。

オンボードメモリ搭載マウス

電器屋でゲーミングPCコーナーあまり興味なく色々見物していたところ、オンボードメモリ搭載マウス G604というのが目に入った。

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名前の通りオンボードメモリ搭載なマウスということで、設定を書き込みできることが分かった。

設定をマウスに書き込めればWindowsに専用ソフトは導入する必要はないし、どのPCでも同様の動作をする。

しかもUSBとBluetoothの両接続に対応しているという。

迷った末、安いネットで買った。

Logicool G ゲーミングマウス 無線 G604 MMO 15ボタン HEROセンサー LIGHTSPEED ワイヤレス Bluetooth 接続対応 国内正規品2年間無償保証

価格:12,760円
(2020/8/27 23:05時点)

Logicool G ゲーミングマウス G604にたどり着いた

今回の高機能マウス購入の条件は以下

オンボードメモリ搭載のマウスを探すと基本ゲーミングマウスしか見当たらない。
プログラム可能なマウスはゲーミングマウス以外にもあるが、専用ソフトウェアの常駐が必要。

なのでゲーミングマウスから探すことになるが、業界特性上有線マウスも多い。

なので無線接続でBluetooth,USB両対応となると、機種がほとんどなくなる。

それで今回の主目的のカスタマイズボタン数が多いとなると一機種しかない。

そう Logicool G604である。

Logicool G604 のスペック

f:id:itkotsukotsu:20200827231635j:plain:w500

本当はUSBによる充電方式が良かったのだが、BTモードなら約半年程度電池が持つということでここは妥協した。 f:id:itkotsukotsu:20200827231720j:plain:w500

G604 のボタン設定

LogicoolのG604は GHubというツールでボタン等の設定ができる。
設定するのは左クリックの側にある2ボタンとマウス側面6ボタンだ。

f:id:itkotsukotsu:20200827231700j:plain:w500

仮想デスクトップ切り替え

作業領域拡張のため、Windowsの仮想デスクトップを多用するが、切り替えに使うショートカットキーの組み合わせが多いのがつらいところ。

仮想デスクトップの切り替えには
Win + Ctrl + 左キー or 右キー
を押さないといけないので、マウスボタンに登録した。

また、Win +Tabのアプリケーション切り替えも登録した。

拡大縮小

Excel表示の拡大やブラウザ画面での拡大、ソースコードの拡大等とにかく拡大縮小を使う。
普段はCtrl + '+' or '-'Ctrl + 縦ホイール を使うが、これは両手が必要な操作である。

これもマウスボタンに登録した。

まとめ

  • ゲーミングマウスG604を使い始めて、生産性が向上したのを体感
  • 今まで両手を使わないといけない操作をマクロ登録すると効果が出やすい
  • ゲーミング用の高価なマウスのため作りが高品質

ショートカットを多用する事務作業の方、SEやプログラマの方是非G604使ってみてほしい。
自由にソフトウェアをインストールできない職場のPCでも活用できますよ。

Logicool G ゲーミングマウス 無線 G604 MMO 15ボタン HEROセンサー LIGHTSPEED ワイヤレス Bluetooth 接続対応 国内正規品2年間無償保証

価格:12,760円
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